お土産を頂きました:Pecel(ペチェル)
新年明けましておめでとうございます。2021年は派手な花火もなく、ワイワイ集まることもなく、静かに年が明けていきました。今年は脱コロナに向けて力強く歩んでいきたいものです。
今年初の投稿のテーマは「Pecel(ペチェル)」です。ご飯が付いていることが多いので「Nasi Pecel(ナシ・ペチェル)」と言う言葉を耳にすることもあります。では具体的にペチェルとはどんなものか?簡単に言うと「温野菜のピーナッツソース和え、通常ご飯と一緒に食べる」と説明されることが多いです。朝食や昼食に食べることが多く、夜はあまり食べませんし、お店自体がやっていません。下の写真のようなところで食べたり、カジュアルな食べ物です。拙宅近くにはご近所さんがお昼までやっているお店(露店)があるので月2,3回ぐらいのペースで食べています。
では今年の投稿初めをなぜペチェルにしたか?それはお向かいさんからお土産を頂いたからなのです。お向かいさんはジョグジャの南にあるグヌン・キドゥル県(直訳すると南山県かな)出身で、お正月の休みを使って日帰りで帰省し、そのお土産にいただいたのがペチェル。こんな状態で拙宅にやってきました。
初めて見た方にとっては謎の物体、悪く言えば「その辺の落ち葉?」のような姿ですが、知っている人が見ると「おー!本場のだ!本物だ!」と心躍るのです。この葉っぱはチークの葉で、グヌン・キドゥル県などチークが多く植えられている地方に行くとバナナの葉ではなくこのようなチークの葉で食べ物を包むことがあります。大きさは縦50センチぐらいもある立派なものです。真ん中に刺さっている楊枝のようなものはヤシの葉の葉脈(Lidiリディ、といいます)。もちろんこのような包み方の使用頻度はだいぶ減ってしまいましたが、だからなおさらこの包みをみると気分が上がるのです。では中は? このようになっています。いろいろな野菜と、茶色いピーナッツソースが入っています。特徴はピーナッツソースがやや辛めでねっとりしている(水っぽくない)ところです。使用している野菜を書き出してみましょう:―バヤム(Bayam。アマランサス、ひゆ菜とも訳されますが、インドネシアではよく食べられる野菜なので、ざっくりホウレンソウっぽい野菜と位置付けるといいかもしれません)
ーもやし(今回は豆もやし)
ーパパイヤの葉(やや苦いけどおいしい)
ーささげ豆(Kacang panjang。直訳:長豆。長さが60センチぐらいになる長いインゲン、という感じです)
ー千切りにしたハヤトウリ(labu siam)
ーケニキル(Kenikir。ざっくり春菊やコスモス、と想像しておいてください)。
小腹にちょうどいいサイズでおいしくいただきました。もう一個ぐらいいけるな…。
このピーナッツソースが癖になるのですが、私は作れないので出来合いのものを使っております。ジャワのいろいろな地域で味や特徴が少々異なるので「〇〇(地域名)のペチェル」と表示して販売していることが多いです。スラバヤやマディウンなど、東ジャワのお土産として有名です。辛さも上記写真のように「Pedas(辛い)」「Sedang(中辛)」「Tidak Pedas(辛くない)」と表記されていますが、個人的な感想を言うと、私が欲しい「Tidak Pedas」はあまり見かけません…。なので「Sedang」をよく購入しております。
使い方はいたって簡単、「お湯に溶く」だけです。個人的には若干ゆるめに作って弱火で水分を飛ばして好きな濃度にして使用しています。意外と溶けにくかったりするので「マッシュポテト用のマッシャー」を使うとかなり時短になります。インドネシアでは野菜を摂取することが意外と難しいのでペチェルはお勧めです。お買い上げの際は一回で使い切れるサイズになっているものを選ぶのがポイント。欲張って大きいのを買って使ったものの、その後忘れてしまった、なんてこともないですから(経験者談)。
今年こそ脱コロナ、そして日本の皆さんがジョグジャにお越しになることもある程度できるようになればと思っています。その際は、ペチェル、お試しくださいませ。
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